パパ・弥一の双子の弟の夫・マイクが家に来てから、夏菜の毎日は驚きや発見でいっぱい。でも、そんな楽しい時間にも終わりが近づいていた。「絶対また会えるよね?」 そう問いかける夏菜に、マイクは日本へ来た理由を明かし…。 ゲイアートの巨匠・田亀源五郎、初の一般誌連載作品にして、第19回文化庁メディア芸術祭 マンガ部門 優秀賞 受賞作。各メディアでも絶賛され話題を呼んだ、感動の家族の物語――ついに完結。
あむしです。
完結しちゃいました「弟の夫」・・・・この漫画、手に取ったことありますか?
田亀源五郎さんの絵ってだけでちょっと避けてたんですが、
テーマにどうしてもそそられて最近kindle版で一気に購入したんです。
本当に素晴らしい漫画 だ っ た … (←泣いてる)
2巻では同性愛者と気づいた中学生の少年がカミングアウトしていたり、
3巻では日本におけるマイノリティの生きづらさをやんわりと表現しています。
そして最終巻では”同性愛に対する世論”と向き合っていくのですが・・・
同性愛者ってこうでしょ?に対する模範解答を見た気がする
主人公は、主人公の娘に「ゲイの知り合いが居る」ことで学校から呼び出され、
「ただでさえ父子家庭なのに、そのことが原因でいじめられる可能性があり心配している」、と
尤もらしいセリフを告げられるシーンがあるんですが、
これに対する回答が本当に素晴らしいのです。
「お気遣いありがとうございますが、心配はいりません」と一言を添え、
や・・・・弥一ィィ・・・・・!!!!!(主人公の名前)
・・・この後、
それでもしあの子がいじめられるようなことがあったら…
出来れば先生にはいじめられる子ではなく、いじめる子を注意していただければと思います。
と続きます。
---
例えば”共働きなんて”・”親が外国人なんて”と言われても
すぐに「前時代的で馬鹿げたことだな」と気付けるように、
ちぐはぐな部分があることをしっかりと指摘しつつ、
それでいてどういった対応が望ましいか提案出来るって、
スマートで理想的な返答だと思います。
ついつい頭ごなしに「勉強不足乙」ってい言ってしまいがちなんですが、
それって関心が芽生えた所を摘んでしまってるようなもんですし。
この漫画でストレートの人が「身近にゲイがいる世界」を覗けたと同時に、
同性愛者である僕らは、作中のキャラクターや漫画を読んだ人の感想を通してストレートとどう向き合うべきかを学べたと思ってます。
なんだかこの漫画を読んだことでいつか誰かを救えそうな気がするんです。
爽やかな読後感。ラストは本当に素敵ですよ~!!
是非是非読んでみてくださいー!そして読んだひとと感想語り合いたいのです~!